社会のベース

NHK 番組表 | NHKスペシャル「渡辺恒雄 戦争と政治~戦後日本の ...

私はこの人が、特にその話し方が嫌いでした・・・

(おかげでますます巨人を嫌いに・・・)

でも、一番大事な問題に対して一番はっきり、しっくりくる考えをこの人から聞くとは・・・

 

「木の砲弾で訓練しても意味ないのでは・・・」と上官に訊いた。

「実戦では本物の砲弾が配給される・・・と言っていたが、ついぞ実弾は配給されたことはなかった・・・」

作家の司馬遼太郎も同様の事を書いていたと思う。

「(米軍が)本土上陸してきたら避難してくる人たちで混んでしまって、戦車部隊は走行できないのでは・・・」

「避難民を轢いていけ!」

 

私も期せずして、父と同じく国家の危機を経験することになった。

生前に訊いたことがあるが、父の答えは、

「あの時代は仕方がなかった・・・」

でも、それは違っていた・・・

それは、こちらが考え抜いてたどり着いたのではなく、危機に於いても尚、指導層は直接民を助けようとはしない、責任を果たそうとしない姿を勝手に露呈した・・・

いや、仕方がなかった・・・というのはある意味当たっているのかもしれない・・・その空気を醸成したメディアは、今回も同じように機能している。

自分は、仕方がなかったとその時に子供たちに話さないように・・・ぶれない「ベース」を保持し続けようと思う。そのベースは父たちより上の世代が作ったものだ。

それを経験した層がこちらに居なくなっていく・・・その時、全世代が共有できていた「ベース」はどうなるのか・・・

それは、教養で作るしかないのでは・・・

 

コメント

  1. IR0430 より:

    「ベースを教養で作るしかない」ことに同意します。
    しかし、メディアが今回も先の大戦時と同じように機能しているとしても、それは国民が望むことを流しただけではなかったか、と考えています。

    あるニュース番組で、客減少に悩む飲食店が「営業していいかどうかはっきり決めてほしい」と語り、それを受けたキャスターが「政府は飲食店の方々にこうしたことを言わせてはいけないのではないか」とコメントしていました。
    政府に文句ばかりは言うが、何もかも自分で決めず、結局はおかみ任せ。

    今も昔もメディアは国民が望むものを流しているだけじゃないかと思います。

    いかに知識があってもそれを使う知性がなければ役には立たないことを今までも何回か目の前で見ました。

    ベースを作るにはどうするか、意識していくしかないかと思います。

  2. tanac より:

    IRO430さん、ありがとうございます。
    この国は「空気」によって動くので、責任の所在があいまいになってしまうのでしょうか・・・
    でも、空気を醸成する力を一番持っているのは「メディア」のはず。その責任を改めて自覚すべきだと感じています。
    コロナを機にNHK BSのワールドニュースを見るようになったのですが、F2もZDFもBBCも全然違いました・・・
    ただ、昔と違うのは、ネットという領域もある。AIというツールも手にした。
    メディアに空気を作らせない・・・それが裏目に出ることもあるのですが、逆にAIが報道したら・・・

    感染症学会が自らの責任でその時点での公的な専門集団としての見解を発表するべきでしょう。それで、国、自治体がどうするのか・・・ただ、残念ながら今のこの国の統治に直接国民を支援するエネルギーが少ないことが見えてしまった・・・

    であれば道州制にするしかないのでは・・・
    営業していいかどうかは州が決める・・・行政サービスの競争になり、いい社会になる・・・

    • IR0430 より:

      国にしても、道州制にしてもコロナ下に置いては根本的なところで覚悟することが必要と思います。以前中国にいた関係で当地の話をよく聞きますが、やり方の是非はあるとしても圧倒的に日本より対応が早い。以前いた都市ではすべての地下鉄駅で検査し、その証明がないと乗れない、すべてスマホで管理され感染経路はすぐ把握され、AIを駆使して、日本のように行政が手作業で四苦八苦なんてことはありません。
      貿易統計見る限り、日米より早く経済が復活しそうです。残念ながら中国にはビッグデータの管理とAIの社会的実装ではとんでもない差をつけられました。
      ただしこれは独裁により通常時から個人データを独裁的に管理してきたからとも言えます。マイナンバーカードさえ普及できない日本でこのような時にどう対応できるのか。政府に今回のような非常時に迅速な対応を求めるなら、平時から個人データを管理されることとのトレードオフにならざるを得ない気がします。社会主義的管理社会をみとめるのか、プライバシーや自由を得る代わりに今回のような事態に対応が遅れるのを受け入れるのか。
      その点を考えないと道州制にしても行政の規模が変わるだけで本質が変わらない気がします。(政府が・・という文句が、道庁が・・という文句に変わるだけでは?)

      • tanac より:

        赴任経験のあるIRO430さんによる、
        「残念ながら中国にはビッグデータの管理とAIの社会的実装ではとんでもない差をつけられました。」という分析を自分も認識すべきのようですね。
        早くそこをスタート地点として歩き始めるべきなのですが・・・正直、今の政権が戦略的に動き出すとはイメージできません・・・
        この経過中、東京都を動かした中に大阪などの刺激があったことに可能性を見ています。
        利権以外で動くとしたら、「嫉妬」・・・
        そういう構図があれば可能性はあるように思うのです。
        中国は、台湾は、韓国は・・・では動かなくても、奥州や九州はコントロールされていて、NZ、台湾、タイ、ベトナムとは渡航を始めるようだ・・・(首都圏、東海、関西とは移動禁止だけど・・・)。EUも奧州、九州は受け入れを検討している・・・(関東はダメだけど)となれば、各州は今のこの国とは動きが違ってくるのではないでしょうか・・・
        岩手、和歌山、鳥取・・・等、中央の若い官僚がその元で研鑽を積むべき指導的な人材が実は地方にいたのだという事が期せずして露わになりました。緊急事態下にかかわらず、くだらない議員の質問の対応をさせられるくらいなら、と官僚の流動性にも繋がれば・・・
        当然一時的な混乱はあるとは思いますが、コロナの緊急事態ほどの混乱はない・・・
        (いや、そこにしか可能性はない・・・)

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